去年の年末ぐらいに、持っていたストロボが発光しなくなりました。
ブツ撮りをする際、ストロボがないと非常に不便なんですよね。(わたしのカメラは内蔵ストロボが無い)
ただ、使用頻度を考えると"今すぐ買わないと"という程ではない為、LEDビデオライトなどで、誤魔化していました。
そろそろ欲しくなり、Nissinデジタルというストロボ専業メーカーの Di700A / コマンダーAir1を購入しましたので紹介したいと思います。
純正品にしなかった理由
Canonユーザーなので純正品も候補にしていたのですが、やはり純正はお高め。
候補にしていたのが、Canonの2機種と今回購入したDi700Aです。ざっくり気になった機能は以下の通り。
Canon 430EX Ⅲ-RT | Canon 600EX Ⅱ-RT | Nissin Di700A/Air1 | |
---|---|---|---|
ガイドナンバー | 43 | 60 | 54 |
照射角 | 24-105mm | 20-200mm | 24-200mm |
調光方式 | E-TTLⅡ/ E-TTL | ||
バウンス | 上90°、左150°、右180° | 上90°、下7°、左/右180° | 上90°、下7°、左/右180° |
外部測光 | - | ◯ | - |
連続発光 | - | ◯ | - |
モデリング発光 | ◯ | ◯ | - |
ハイスピードシンクロ | ◯ | ◯ | ◯ |
後幕シンクロ | - | ◯ | ◯ |
重さ | 295g | 435g | 380g |
もちろん一番良いのは600EXなんですが、わたしが使うにはややオーバースペック。
ほぼほぼ、430EXを買うつもりだったのですが、いろいろ調べていると連続発光した際、発光制限がすぐかかるらしいのと、下バウンスが出来ない点、後幕シンクロが対応していないことに気づきました。
ちなみに、オフカメラで使う場合、内蔵ストロボがついているカメラであれば、トランスミッターの送信(マスター)も出来ますが、わたしが使っているCanon 6dはストロボ無し。
別途ストロボかST-E3-RT(トランスミッター)を買う必要があります。
しかもST-E3-RTは上位機種の600EXのほうしか使えないようですので、出費が・・・。
その点、Nissin Di700A/Air1は電波式ワイヤレスTTL「NAS(Nissin Air System)」が搭載されていながら、430EXと同じぐらいの価格なので、かなりリーズナブル。
Di700Aはグループ化などすると最大21台まで並列に使用することもできるとか。
評判もスペックも魅力的だったので、最終的にニッシンDi700A/Air1を購入しました。
開封
ニッシンのストロボはAmazonと特定の量販店・専門店で取扱がありますが、今回はAmazonで購入しました。
箱を開けるとケースとAIr1の箱が出てきます。
同梱物
- Di700A 本体
- コマンダーAir1 本体
- ミニスタンド
- ソフトケース
- Di700Aクイックマニュアル
- コマンダーAir1 クイックマニュアル
- 保証書
- ニッシン・アドバンスト・ユーザークラブの案内
取扱説明書はPDF版をダウンロードするタイプのようです。随時更新してくれるようなので、マニュアルはダウンロードのほうが良さそう。
ニッシンデジタル公式ホームページ: ■■取扱説明書ダウンロード
主な仕様
Di700A
使用カメラ | キヤノン | ニコン |
---|---|---|
ガイドナンバー | 54(ISO100、照射角200mm相当のとき) 48(ISO100、照射角105mm相当のとき |
|
照射角 | 24〜200mm以上 | |
電源 | 単3形✕4本 | |
電池収納方式 | クイックローディングシステム | |
発光回数 | 200〜1500回(※使用モードにより異なる) | |
節電機能 | モードにより2〜5分後にスタンバイに。無操作60分で電源OFF | |
充電時間 | 約0.1〜4秒 | |
調光方式 | E-TTL/E-TTL Ⅱ/マニュアル | i-TTL/i-TTL-BL/マニュアル |
ロック方式 | FEロック 【FEL】または【*】ボタン |
FVロック 【AE-L】または【AF-L】ボタン |
AF補助光 | 有効距離0.7〜6m | |
色温度 | 約5600K | |
閃光時間 | 1/800(マニュアルモード/フル発光) 1/800〜1/30000秒(TTLモード) |
|
大きさ(幅x高さx奥行) | 約75x40x115mm | |
質量 | 約381g |
コマンダーAir1
ワイヤレス方式 | NAS(Nissin Air System)準拠の電波式 |
---|---|
電波仕様 | 2.4GHz帯(ISMバンド) 技術基準適合認定取得済み |
通信 | 事前にペアリング設定を行ったスレーブユニットと通信 |
チャンネル | 8チャンネル |
発光グループ | A/B/C 3グループ |
電源 | 単4型2本(別売り) |
発光間隔 | 最速10回/秒 |
発光回数 | 約3,000回(アルカリ乾電池使用時) |
使用可能範囲 | 最長30m |
動作モード | TTL・・・E-TTL/E-TTLⅡ(キヤノン用) i-TTL/i-TTL-BL(ニコン用) ADI/P-TTL(ソニー用) マニュアル・・・FLL〜1/128、1EVステップ |
ズーム調整 | 本機スレーブユニットの照射角度変更可能 (24/35/50/70/85/105/135/200) |
ストロボ調光補正機能 | -2.0〜+2.0、1/2EVステップ(TTL)・1EVステップ(マニュアル) |
AF補助光 | 有効距離0.7〜5m |
背面操作部 | LEDカラーディスプレイ・ダイヤル式マルチセレクター |
ファームウェアアップデート端子 | あり(専用端子) |
寸法(幅x高さx奥行き) | 約60x50x65mm |
質量 | 55g(電池除く) |
※ 後幕シンクロ(キヤノン・ニコン)、ハイスピードシンクロ/FP発光、スローシンクロモード(ニコン)、赤目軽減モード(ニコン)、赤目軽減+スローシンクロモード(ニコン)はカメラ側で設定
外観・触ってみた
ソフトケースから出してみると、さすがに迫力がありますね。
裏側。電源ボタンやカラーディスプレイ、ダイヤルなどがあります。
側面。ボタンを押すとヘッドの角度などを変えることができます。
5段階に角度を変更可能。左右も180度回転するので自由自在にバウンス出来ます。
発光部の上にはワイドパネルとキャッチライトパネルが入っています。ワイドパネルを使うと16mm相当の撮影画角まで対応可能。
キャッチライトパネルがついてない場合はこんなのを買う必要がありますが、セットされている方が付け外しの手間がなく楽ですね。(430EX III-RTと600EX Ⅱ-RTはもちろんついている)
バッテリーマガジンはこんな感じ。
今回、電池は大容量のeneloop pro充電器セットを購入。
単3も単4も充電可能で、充電状況のLEDもわかりやすいです。
電源を入れるとメニュー画面が表示されます。
左からA(フルオート)、TTL(自動調光モード)、M(マニュアル)、SD(デジタルスレーブ)、SF(アナログスレーブ)ワイヤレス制御の切り替え。
このディスプレイですが、外で見辛いというレビューをチラホラ見かけましたが、昼間は確かに反射して見辛いかもしれません。わたしは室内利用メインなので今のところ影響なし。
台座に乗せるとこんな感じに。なんだか歩きだしそうでかわいいです(笑)
カメラに直接つけるとこんな感じです。なかなか存在感ありますよね。
次にコマンダーAir1。
Di700Aのディスプレイ部分と同じ感じでボタンやダイヤルが配置されています。
こちらは単4電池が2本。
この電池の向きが取扱説明書にもスロット部にも書いておらず、やや困りました。よく見てみると下の方にシールが。
単4スロットは小さいので、ちょっとわかりづらいかな・・・。
両方電池を入れたら、Air1(マスター)とDi700A(スレイブ)のペアリング設定。
設定はそれぞれ電源ボタン+Setボタン長押しするだけなので非常に簡単。
複数台設定するときは、先に全てのスレイブを待機状態にしておけば一括で設定も可能だとか。
Di700AとAir1の連携動作
Air1から切り替え可能なモードと変更時にDi700Aがどのような動作をするかは動画を作りましたのでこちらを見てください。
実際に撮影してみた
まずこれがストロボ未発光。
被写体に直接あてるとこんな感じ。50mmのレンズで近いのもありますが、真っ白ですね。
天井バウンス。あまり変わらない?と思ったんですが、この撮っている場所が、吹き抜けのため天井高すぎということに後から気づきました。
キャッチライトパネルを使用。目が反射する材質ではないので、帽子が明るく写った印象。
左の壁にバウンス。壁が近かったのでちょっと白すぎ。
もうちょっと左上にバウンス。上下90度、左右180度動くので微調整が簡単。
天井バウンスで白いパネルをレフ板代わりにして撮影。
軽く撮ってみましたが、バウンスの仕方で見た目がかなり変わるのがわかると思います。
ちなみに普段のブツ撮りはこんな感じで撮ってます。
ポイント
ニッシン Di700A ・コマンダーAir1の特徴はなんといっても純正品に比べてリーズナブル。2灯買っても600EX Ⅱ-RTより安い。
そしてガイドナンバー54。430EX以上、600EX未満ですが、価格帯から考えても、わたしの用途から考えても充分(普段はほぼ自宅でブツ撮り用)。
また、ワイドパネルやキャッチライトパネルなど細かい機能もうれしいですね。
イマイチな点は、どうせだったら電源も連動して欲しいなぁと思いました。
モデルを撮ったりするわけではないので必須では無いですが・・・。今のところあとは思いつかないので、もうちょっと使い込んでから追記しようと思います。
最後に
今回はストロボ購入レビューでした。
ブツ撮りぐらいでしか利用していなかったので、購入は先延ばしになりそうだったんですが、買って良かったです。
ストロボは撮影の幅が広がるので、テクニックなどいろいろ勉強したいですね。次は角型NDフィルターが欲しい(ボソ